犀川に浮かぶ星、で犀星なのかしら



われはうたえども、やぶれかぶれ

by.室生犀星


なんかの待合室でたまたま読んだのだけど、

こういう一文まで一緒に紹介してくれる観光誌、好きだ〜

土地には、場所には必ず「人の気配」がある。


そういう気配を感じながら訪問できたら、

より意味や価値を感じられるもんね。


フリーペーパーとか、飛行機の雑誌とか、

たまたまそこに会ったから読んでみたもの、って

自分で選んでいない本だからこそ、

何か知らない言葉を拾えるんじゃないかと期待しちゃう。


金沢出身の室生犀星。


かの有名な


ふるさとは遠きにありて思うもの

そして悲しくうたふもの


を詠んだ人です。


この「ふるさと」が金沢なのです。


そして何より萌えたのが、

「犀川」という川があること!


「犀川に浮かぶ星」で

「犀星」というペンネームを付けたのだとしたら

素敵すぎないか!!!!!


故郷をこよなく愛してなければ、そんなことはしないよね。

地元の川の名前をつけよう、とは思わないもの。

「犀川」という名前がそもそも素敵だから、できたことかもだけど汗


自分の作品を発表するときに

故郷の川に浮かぶ星になりたい、って思ったのだとしたら(勝手な想像)

「ふるさとは遠きにありて思うもの そして悲しくうたふもの」の句が

より沁みます。


何か、哀しい記憶もあったのだろうけど、

憎みきれない、愛すべき、世界に一つしかない場所。

それが故郷。なのだろうな・・・


われはうたえども、やぶれかぶれ


「言語表現の妖魔」と呼ばれた犀星には、

どんな世界が見えていたのだろう


偏っている者、欠けている者にしか見えない世界があり、

それを分けてもらえるのが

「芸術」「文学」

浴びて浴びて生みたい