オスマントルコのすごい将軍。通称サラディン。
十字軍は、ついに彼にかないませんでした。このあたりは映画『キングオブヘブン』を見るのが早いかと。興味深く描かれています。
注目すべきは、エルサレム国王ボードゥアン4世が生きていた時代。サラディンもボードゥアンも”賢帝”だったので、非常にうまく東西のバランスを保っていたのです。そのときは休戦協定を結んで平和をキープしていたし、エルサレムの巡礼も、どちらの信者も OKにしていました。
でもかなしいかな、ボードゥアン4世は重いハンセン病にかかっていて。板に担がれてでも国の指揮を取っていたのだけれど、結局、若くして亡くなってしまい…。そのおかげで、また国は乱れ、両者の関係も乱れてしまったのです。(妹の王女が賢い人と結婚してさえいれば!)
病気見舞いもしていたという、この二人の王と将軍の関係がとても好きで。すごく心強い歴史の一つだとも思うのです。
wikipediaにも「サラディンは身代金を払えない捕虜まで放免する寛大な処置を取った」なんて書かれていますが、
”寛大なこと”がいかに平和をもたらすか。それをお互いが知ってさえいれば、戦は収まる方向へ向かうんだな、と。
だけど、片方が寛大になれないと、やっぱりだめなんです。今の問題のあれこれはその後の植民地時代、というのが大きいのですがね。。。
ともあれ、そんなわけでマルタでかなり楽しみにしていた「騎士団長の館」。しかし、急な改修とやら6月末まで閉まっていた!ひーん!!
で、付属の兵器庫だけをまじまじと見る流れになりました。(ついでに世界で3番目に古いオペラのマヌエル劇場も閉まってた(T_T)うぐぐ。見るべき場所が)
中世の鎧は全部鉄で作られてるので、頭の被り物だけで5キロ以上、体のは10キロ以上!
重さ体験ありましたが、持ち上げ不可でした。めっちゃ重いの巻。こんなものつけて剣を振り回すなんて、並みのマッチョじゃ無理です。笑
面白かったのは、さらに重くなってもキラキラさせてたり、フェイクのブレスレットやポケットデザインあったり、ブーツも凝ってたり。機能よりデザイン重視的な?
侍の甲冑とかもそうだけど、オシャレが好きな人っていつの時代もいるのだなぁ〜。
この宇宙人フルフェイス👽も、戦闘用には見えないよね^_^; 笑顔だし!
十字軍のオスマントルコの、本物の鎧も見られました。西洋と違うんです、だいぶ。
鼻と口を押さえてるみたいな長い棒が特徴的なのよね。鼻高いから? これもおしゃれ?
歴史を知ってから行くと、意義深さが全然違った。兵器庫だけでも、行ってよかったと思える場所でした。
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