中城ふみ子さん


「しんちょうに けんきょに のびやかに」

そういうひとに わたしはなりたい ずっと精進

頭と心 どちらも うふふと笑えるように

しっかり立ちながら 人々のなかで生きながら


雪かぜのなかに

乙女と 母と なり

曖昧にぼかす 生き方を知らず

(中条ふみ子)


中条さんは

60年ほど前に

たった32歳で乳がんで亡くなった方です


昔の方だけど 全然そんな感じしなくて 親近感

近い何かを感じる 憧れかな?


『曖昧にぼかす生き方を知らず』


どんな人だったんだろうな



ある限り 与える恋の悲しみを

知りわけてより

花は動かず


勝気なる ひとり暮らしの我が夜に

産むは

無精卵の如き歌いくつ


わが内より

幼き少女 脱けゆきて

春の夕べを 会ひたくてゆく


これはきっと病床から抜け出していく気持ち


春芽ふく樹林の枝枝

くぐりゆき

われは愛する言ひ訳をせず

(中条ふみ子)