ソン・ウォンピョンさんの本を読破。
韓国文学盛り上がってて、いろんな作家さんを読んでみてるけど
この方の本がダントツ好き。
翻訳ゆえの遜色も全然なくて、翻訳者さんが上手なのもあるんだろうけど、
日本語と韓国語の文法が似てるからなのか、
もともと表現の豊かさがすごいのか、翻訳本であることを忘れて楽しめました
たとえば、嫌な気分で地下鉄に乗ってる時に
都会の皮膚の下に寄生している虫のように思えた。
(中略)
自分の足の下を電車が騒がしく走り回っていると考える人が、
今日1日に何人いるだろうか。
みんな、知ってはいても考えてみたことはない。
あるいは、忘れて暮らしている。
春だと勘違いして早く咲いてしまったレンギョウに対して
今更引っ込むこともできず、あとは凍って死んでしまうだけなのか。
とはいえ、黄色いことは本当に黄色い。目に痛いほどだ。
この灰色の都会で、君だけがどうしてそんなに溌剌としているの?
とかとか。
好みの問題かもだけど、こういう独白の表現は大好物なんだよぅ
こういう表現描写に心を奪われながら、するするとストーリーが入ってくる。
神は細部に宿る、なんだなあ。
この著者さんだと「アーモンド」のほうが有名かも?
こっちはストーリーが秀逸な気がする。のでより読みやすいかも。
「三十の反撃」は表現が秀逸。細かいとこに萌える人におすすめ。
久々翻訳本にハマってる、って話でした。
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